実家にある、かつて私の部屋だった場所を
ようやく片づけることができた。
ベッドも、学習机も、卒業アルバムも、古いレコードも。
全部一掃した。
長い間、気に病んでいたことが
一気に片付いてすっきりした。
モノが捨てられない母を責めている場合ではなかった。
責めるべきは
やるべきことをやり残して、あとはよろしくと
さっさと嫁に出てしまった私だ。
どうにもできないモノを親に託していくなど
今思えば、まだまだ子供だった。
面倒なことは親が何とかしてくれる。
どうせ使わないお部屋だし。
そんな甘えがあったのだ。
25年ぶりの実家の片づけ。
いつかそのうち片付くだろう・・・と思っているうちに
両親が年を取り、体がおぼつかなくなってきた。
母の体は弱り、頼りにしていた父も
ベッドを解体して運び出す気力も体力もなさそうだ。
ホコリまみれのベッド。
スプリングマットをはがしたら、
なんと裏側が劣化して破れ中身がボロボロと下に落ちていた。
いつかそのうち、と思っていた
レコード盤も何も考えずにゴミ袋へ入れた。
数冊の卒業アルバムも。
最後はカーペットを撤去して、床を磨き上げた。
ココロがすっと軽くなった。
![]() |
![]() |